雁木系の将棋で知っていると役立つ攻めの手筋(2)
2026年11月5日 14:50
櫻井将棋塾の特別講師を担当しております、あらきっぺです。
今回の題材は、こちら。
現代将棋において、雁木は主要戦法の地位を確固たるものにしていると言えます。ただ、この戦法は少し攻撃力が低いので、敵陣を攻める有効な手法を把握しておかないと、指しこなせない側面はありますね。
そこで今回は、この戦型において役立つ攻めの手筋を解説したいと思います。
なお、パート1の記事につきましては、以下のリンクからご覧ください。
敵の角を移動させる
改めて、上記ツイートの局面を提示します。下図は相手が☗6七金右と指し、囲いを強化したところです。

こちらは囲いが完成しており、攻め駒も十分に活用できています。また、ぼやぼやしていると☗3五歩から先攻される恐れもありますね。これらの状況を踏まえると、こここは直ちに攻めるべき場面と言えます。
結論から述べると、ここは☖8六歩と突き捨てる手が好手ですね。

相手は取り方が二通りありますが、☗同角の場合は☖6五歩が絶好です。☗7七角型の状態で☖6五歩を突いても☗同歩と取られてしまいますが、あの角を8六に移動させれば☗6五同歩とは取れないので、☖6五歩の威力が上がっていることが読み取れます。
また、上図から☗8六同歩の場合は、☖8五歩と継ぎ歩するのが期待の一着ですね。

次に無条件で8筋の歩を取り込めれば、相手の囲いを狭くできるのでポイントを稼げます。相手としては、妥協せず☗同歩と取りたいところです。ただ、シンプルに☖8五同桂と指したとき、相手は角の逃げ場が妙に難しい局面を迎えます。

例えば☗8六角と逃げたりすると、☖9七桂不成! で技が掛かります。この攻め筋を回避するには、☗8八角と引かざるを得ません。
しかし、☗8八角には☖8六歩と垂らす手が痛烈です。これは次に☖9七桂成☗同角☖8七歩成という狙いを秘めていますが、相手は分かっていても受けがありません。よって、この局面はこちらの攻めが成功したと言えるでしょう。
こうして一連の進行を見ると、8筋の継ぎ歩が威力の高い攻めであることが読み取れます。

雁木という戦型を指すと、攻め側の配置が[☖7三桂・☖5四銀型]になることは少なくありません。そして、この配置は8筋の継ぎ歩と非常に相性の良い性質があります。7七の角を移動させると、☖6五歩と突っ掛ける手の威力が向上する点が大きいですね。
加えて、今回の題材のように8九の桂が浮き駒になっている場合は、桂を8五に使う攻め筋も発動できるので、これも併せて覚えておくと良いでしょう。
最後に、テーマ図から最終図、及びそこからの理想手順を入力した図面を挿入しておきます。動かして確認することが出来るので、お試しください。
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それでは、また。ご愛読くださり、ありがとうございました!




