第25回全国小学生倉敷王将戦 振り返り③――低学年優勝・青山倖大君「調子が悪い時に、あえて教えすぎない」
2026年8月18日 00:51
第25回全国小学生倉敷王将戦の低学年の部で、青山倖大君が優勝しました。
青山君は、全国大会への出場を決めた地区大会で優勝した頃から、大きく調子を崩していました。
全国大会が近づく中、どのように立て直すか。指導する側にとっても、難しい判断が必要な時期でした。
無理に直そうとしない
調子が悪い時には、原因を見つけ、すぐに直したくなるものです。
しかし、細かな課題を次々と与えると、本人が考えすぎてしまい、かえって迷いを増やすことがあります。
そこで今回は、無理に悪い部分を直そうとはせず、青山君が好きなことをたくさんやってもらうことにしました。
新しい知識を詰め込むよりも、まずは将棋を楽しみ、本来の感覚を取り戻してもらうことを優先しました。
教える量を減らし、対局を増やす
教える内容を減らす一方で、講師との対局数は大幅に増やしました。
言葉で細かく説明するのではなく、実際に将棋を指す中で、自分の感覚を取り戻してもらうためです。
講師との対局では、勝ち負けだけを見るのではありません。
考え方に迷いがないか、普段の判断ができているか、本人らしい指し方が戻ってきているかを確認しました。
調子が悪いからといって、必ずしも何かを大きく変える必要があるわけではありません。
今回は、好きな将棋を指しながら実戦経験を増やすことが、青山君には最も合った調整方法だと考えました。
全国大会で発揮した本来の力
全国大会では厳しい対戦を勝ち抜き、決勝戦へ進出しました。
決勝戦でも落ち着いて自分の力を発揮し、見事に全国優勝を果たしました。
大会前の状態を考えると、この結果をとてもうれしく思います。
もちろん、好きなことをやれば必ず調子が戻るわけではありません。細かく修正することが必要な生徒もいます。
大切なのは、その生徒の性格や状態を見ながら、今は教える時期なのか、それとも見守る時期なのかを判断することです。
青山君の場合は、あえて教えすぎず、自分の力で感覚を取り戻す時間をつくったことが、全国大会で本来の力を発揮することにつながったのだと思います。
調子が悪い時期を乗り越え、大きな舞台で結果を残した経験は、今後の大きな自信になってくれると思います。
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