相掛かりにおける構想を選ぶときの判断基準
2026年6月19日 22:00
櫻井将棋塾の特別講師を担当しております、あらきっぺです。
今回の題材は、こちら。
相掛かり系の将棋は駒組みが多種多様なので、選択肢が多く序盤が難しくなりがちです。ただ、配置の相性関係を把握しておくと、どんな構想を選べば良いのかが分かりやすくなるところはあります。今回は、そうしたことをテーマに解説を進めましょう。
敵が棒銀に強い配置かどうかを考える
改めて、上記ツイートの局面を始めから振り返ってみましょう。下図は相手が☖6五歩と指し、位を取ったところです。

この局面は互いに駒組みが整いつつありますが、まだ戦いが起こる段階ではありません。ここからの構想が大事な状況ですね。
こうした中住まいの配置では、☗4七銀型に組むのが自然です。そうなると☗4六歩と指すのは自然ですね。この場合、☖5三銀☗4七銀☖6四銀右と進むことが予想されます。

これはこれで一局の将棋ではありますが、こちらは次に☖7五歩から角頭を狙われるので、少し忙しくなっているきらいはあります。加えて、こちらは攻め味が乏しいこともネックですね。
こうした背景があるので、冒頭の局面から筆者は別の指し方を選びました。具体的には、☗2七銀と指すのが面白いですね。

見た目には奇異な指し方に見えますが、こうして銀を繰り出せば、攻め味がかなり出るので失敗例のような状況になりません。例えばここから☖5三銀☗2六銀☖6四銀右☗3五銀と互いに銀を進めると、先手の方が銀の出足が早いので攻め合い勝ちが期待できます。
後手は棒銀を警戒するなら☖3四歩になりますが、☗2二角成☖同金☗7七角が厳しい追撃となります。

ここで☖3三銀には☗4五桂☖4四銀☗同角☖同歩☗5三桂成と強襲すればOKです。また、☖4四角には☗2六銀から進軍すれば良いでしょう。これも後手は棒銀を受け止めにくい配置なので、先手が優位を掴んでいますね。
このように、☗2七銀から棒銀を見せると、こちらは明確にリードを奪うことが出来ました。

相掛かりという戦型は、飛車先の歩を交換できているので、棒銀の威力が高い戦型と言えます。そのため、棒銀が有効かどうかを考えることは、常に重要な要素と言えます。特に、今回のテーマ図のような角道が止まっている配置で☖4二銀型だと☖3四歩と突く条件が悪いので、棒銀が有力になる可能性が高まります。こうした点を踏まえて攻めの形を組み立てると、良い構想が見つけやすいかと思います。
最後に、初期局面から最終図、及びそこからの理想手順を入力した図面を挿入しておきます。動かして確認することが出来るので、お試しください。
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