右玉を攻略する際に有効になる攻め筋
2026年9月24日 16:37
櫻井将棋塾の特別講師を担当しております、あらきっぺです。
今回の題材は、こちら。
右玉は玉と飛が接近していたり囲いが薄い弱点がありますが、隙が少なく玉の行動範囲も広いので、攻略が難しい布陣の一つと言えます。苦手意識を持っている方も少なくないのではないでしょうか。
そこで今回は、右玉に対して有効になりやすい攻め筋を解説したいと思います。
桂頭や玉頭を優先的に狙え
改めて、上記ツイートの局面を始めから振り返ってみましょう。図は相手が☖4四歩と指し、桂を捕獲したところです。

この局面は、こちらの方が玉型が堅く、駒の損得も[銀香⇆飛]の二枚替えなので駒得になっています。それゆえ優位に立ててはいるのですが、指をくわえて4五の桂を取られてしまうと、相手に駒損を回復され挽回を許します。そのため、ここは急いで攻めなければいけない場面と言えますね。
敵の金を狙うのであれば、☗5三銀と絡む手が挙げられます。しかし、これは☖4五歩☗6二銀成☖同馬と進められると、急所を捉え切れていません。金を剥がしても馬の利きが通ってくるので、6二の地点を狙うのは筋が効果が乏しいのです。
そうした背景があるので、冒頭の局面では☗7五歩と突くほうが勝ります。これが厳しい攻め方で

これを☖同歩と取ってきたら、☗7四歩☖同銀☗5四馬と進めます。こうなると5三に桂が成り込めるので、相手が指した☖4四歩を無効化できるのが大きいですね。
ゆえに、後手としては☖4五歩で桂を取るのが妥当ですが、こちらは自然に☗7四歩と取り込みましょう。

こうなると、7三の桂を取れる格好になったので、相手に駒損の回復を許さない状況になりました。また、次は☗7三歩成ではなく、☗7六香と設置する手が厳しいですね。拠点を残しながら攻めることができるのであれば、そのほうが威力の高い攻めになります。
後手は☗7六香を喫すると支えきれないので、上図では☖7五歩で辛抱するのが最強の抵抗です。ただ、こちらは☗7三歩成☖同金☗7四歩で、しつこく7筋に着手すれば問題ありません。

これを☖同銀なら、やはり☗5四馬がありますね。ゆえに後手が☖同金と応じるのは必然ですが、この利かしを入れておくと6三の地点が薄くなるので、☗5四銀と噛みつく手が厳しくなります。敵玉を6三に引っ張り出すことが出来れば、玉型の差がさらにクローズアップされますね。上図は駒得を維持しながら一方的に攻める展開に持ち込めているので、こちらが優位を拡大していると言えるでしょう。
こうして一連の進行を見ると、☗7五歩から桂頭を狙う攻めが急所を捉えていることが読み取れます。

一般的に囲いを攻略する際には、金を狙うのがセオリーです。ただ、右玉は元より「堅さ」ではなく「広さ」を重視する布陣なので、6二の金を剥がして敵玉を薄くしても、意外に効いていないケースが多々あります。
したがって、それよりも上図のように7筋の着手を優先するほうが効果が高いですね。歩が絡むと攻めに厚みが生まれますし、7筋は桂頭と玉頭を同時に攻めているので、金を狙うよりも効率が良いと言えます。右玉を攻略する際には、こうした点を意識して攻め筋を組み立てると、急所を捉えやすいかと思います。
最後に、テーマ図から最終図、及びそこからの理想手順を入力した図面を挿入しておきます。動かして確認することが出来るので、お試しください。
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